相続法改正で何が変わったの?
平成27年度に相続税の基礎控除額が見直され、相続税は大幅に増税されました。一体どれくらいの増税になったのでしょうか。従来の基礎控除額と現在の基礎控除額を見比べてみましょう。
改正前
5,000万円+(1000万円×法定相続人の数)
改正後
3000万円+(600万円×法定相続人の数)
上記を見比べてみると改正前は法定相続人1人につき1000万円の控除額だったのに対して、改正後は400万円減額された600万円になりました。また、法定相続人の人数に関係なく控除される金額も5000万円から3000万円に減少しています。これにより今まで相続税の支払いの対象外であった人も相続税の対象に入るようになりました。
相続税は累進課税方式をとっており、金額が多ければ多いほど多額の税金を支払わねばなりません。資産を多く持っている方にとっては、いかに節税をおこなえるかが大切になっていくでしょう。
また、平成30年には40年ぶりに大幅な民法の改正がおこなわれ、順次施行されていっています。おもな大きく変わった変更点は以下の7つになります。
1 配偶者短期居住権
相続開始時、被相続人の遺産で配偶者が住んでいる建物を一定期間無償で利用できる権利になります。別の方が相続した場合でも、最低6か月間は住み続けることができるようになりました。
2 配偶者居住権
被相続人の遺産である自宅に住んでいる配偶者が相続すると終身、長期的に無償で住む権利をいいます。配偶者居住権は遺産分割・遺贈・死因遺贈・家庭裁判所の決定によって成り立ちます。
また配偶者居住権を持った人が亡くなると、その権利が消え子どもの負担付所有から子どもの所有に変更となり、二次相続の相続財産にはならないため税金面や相続面で利点があります。
3 婚姻期間が20年以上の夫婦間における居住用不動産の贈与等に関する優遇措置
結婚して20年以上の夫婦間で自宅の遺贈や贈与がおこなわれた場合、以前までは遺産の先渡しとされ、遺産分割の結果に反映されず、最終的に受け取る財産額は贈与等がなかった場合と同じでした。しかし、今回の改正で遺産の先渡しとみなされなくなったため、配偶者はより多くの財産を受け取ることが出来るようになりました。
4 自筆証書遺言での方式緩和
以前までは、全文を手書きでおこなわなければなりませんでしたが、今回の改正で財産目録についてはパソコンなどで作成し、署名押印をすればよくなりました。
5 遺言書保管法
従来、自筆証書遺言は自宅などに保管されることが多いため、紛失や相続人による廃棄・改ざんが多くありました。しかし今回新しく制度が設立され、法務局で遺言書を保管することが可能になりました。
6 預貯金の仮払い制度
預貯金が上限付きではありますが、家庭裁判所の判断を仰がなくても金融機関の窓口で受け取れるようになりました。また、仮払いの必要がある場合、預貯金のみ他の相続人の利益に反しないとき家庭裁判所の判断で仮払いが出来るようになりました。
7 被相続人の介護や看病をおこなった親族は金銭の要求が可能
従来であれば、遺言書にない限り相続人以外は遺産から金銭を要求できませんでした。しかし、今回の改正で被相続人の親族で相続人でなくても介護や看病に貢献した人は金銭を請求することができるようになりました。また、相続人が申し出を拒否した場合でも、家庭裁判所に申し立てがおこなうことも可能です。なお、請求期間は相続の開始及び相続人を知った時から6か月を経過したとき、又は相続開始の時から1年を経過した時までとなります。
相続が発生した場合は、自身に適用できるかどうかを確認してみてはいかがでしょうか。
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- 滝 亮史(たき りょうじ)
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- 近畿税理士会
- 大阪府中小企業診断協会
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- 経歴
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- 税理士事務所、大手税理士法人に約11年間勤務後、平成26年にCISコンサルティング株式会社、滝亮史税理士事務所開設。
- 平成19年税理士登録(登録番号107863)、平成25年中小企業診断士登録(登録番号411767)