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相続時精算課税制度の利用が向いているのはどんなケース?

相続税対策として相続時精算課税制度を活用することによって、安心した生前贈与を行うことができます。

今までは、あまり相続時精算課税制度は活用されていませんでしたが、相続時精算課税制度を活用することが向いているケースがあります。

本稿では、相続時精算課税制度が向いているケースについて見ていきましょう。

大きな金額の生前贈与があるとき

まず一つ目が、大きな金額の生前贈与がある場合です。

生前贈与を行うケースは一般的には暦年贈与を活用して、毎年110万円の贈与を行っていきます。

しかし、この金額では何年たっても生前贈与が終わらないような大きい金額である場合には、相続時精算課税制度を利用した生前贈与を行うことでメリットがあります。

 

この制度を利用することによって、2500万円までの贈与であれば贈与税は課税されず、加えて税金がかかるタイミングは相続のタイミングでの相続税になります。

そのため、2500万円までの大きな金額での贈与を検討している際には相続時精算課税制度を活用することで一気に生前贈与を行うことができるといえます。

 

また、これまでは相続時精算課税制度を活用することで毎年贈与税の申告が必要でしたが、20241月に改正があり、その年に110万円を超える贈与がなかった場合にはその都度の贈与税の申告は不要になりました。

時価評価額が上がることが見込まれる財産の贈与の場合

二つ目は、時価評価額が上がることが見込まれる財産の贈与の場合には、相続時精算課税制度を活用することで大きなメリットがあります。

相続時精算課税制度での財産評価額は、贈与をした段階での時価評価額になります。

つまり、いざ相続が発生した際にも、相続時の財産評価額は「贈与時の時価評価額」になります。

そのため、時価評価額が年々上がっていくと見込まれる財産をもし持っているのであれば、相続時精算課税制度を利用して生前贈与を行うことで、相続税の節税につながる可能性があります。

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    • 税理士事務所、大手税理士法人に約11年間勤務後、平成26年にCISコンサルティング株式会社、滝亮史税理士事務所開設。
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