不動産相続にかかる相続税の計算方法
不動産にかかる相続税は相続開始時の固定資産台帳や路線価などから査定され、割り出された金額が課税対象となります。また、どのような不動産を相続するかによって適用できる特例がかわってきます。相続税の負担額が軽減される場合があるので、相続した不動産に適用される特例があるか知ることはとても重要になります。
実際に不動産価格を算定する場合、不動産の評価額は土地と建物に分けて計算をおこないます。
■土地の場合
相続税の土地における評価額は、国税庁が公表している路線価方式、もしくは倍率方式で算定します。
路線価とは国税庁が毎年7月に発表しているその年の1月1日時点でのおもな道路に面した宅地1平方メートルあたりの金額が示されているものになります。また、宅地が特殊な形をしていた時は補正率がかかります。
つまり、路線価方式で評価できる土地の価値は以下のように計算されます。
路線価×土地の面積(×補正率【特殊な形の土地であったときのみ】)=土地の評価額
では次に倍率方式はどうでしょうか。
倍率方式は、路線価方式に定められていない土地の場合に利用され、その土地の固定資産税評価額を元に算定されます。なお、固定資産評価額は各市町村によって3年おきに評価額が見直されます。固定資産評価額に、各地域で地目ごとに定められている倍率をかけると評価額を計算することが出来ます。その式が以下になります。
固定資産税評価額×地目ごとに定められている倍率=土地の評価額
■建物の場合
建物の評価額にも2通りの計算方法があります。なぜ計算方法が違うのかというと、建築中であるか、すでに建築されたものであるかになります。
既に建築が完了している建物については固定資産税台帳に書かれている固定資産税評価額が評価額となります。
では、建築途中のものはどのように計算をすればいいのでしょうか。建築途中の建物は固定資産税評価額がまだ、決められていないため、以下のように計算をします。
費用原価×70パーセント=評価額
※費用原価とは被相続人の死亡の日までに建物に投下された建築費用の額を引き直した額のこと
土地と建物を相続した場合は、以上の計算方法から算出されたそれぞれの金額を足したものが不動産の評価額です。また、小規模宅地等の特例を適用できるものであれば、宅地等の評価額を最大80パーセントを軽減することが可能です。
概略は上記のようになりますが、相続時の不動産評価額の算定や相続税の計算は非常に複雑なため、詳しくは税理士までお問い合わせください。
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- 税理士事務所、大手税理士法人に約11年間勤務後、平成26年にCISコンサルティング株式会社、滝亮史税理士事務所開設。
- 平成19年税理士登録(登録番号107863)、平成25年中小企業診断士登録(登録番号411767)